人は何度でも挑戦できる。人生には勝ちも負けもない。起業家斉藤徹著『再起動リブート』を読んで

起業家 斉藤徹氏の『再起動リブート』を読みました。

再起動 リブート―――波瀾万丈のベンチャー経営を描き尽くした真実の物語

 

本の帯にあるように、斉藤さんが『4回死に復活』した現在に至るまでの二十数年間の、まるでジェットコースターのような起業人生は、真実であるがゆえにどんどん物語に引き込まれていきます。

ヤ◯ザのような凄腕コンサルタント、オウム心理教信者だった社員、銀行の貸しはがし。まるでドラマの演出のような本当の話し。

極々小さなビジネスをしているわたしとは全く規模が違うものの、起業を考えている人、起業したけれどなかなかうまくいかないと悩んでいる人は必読の書です。どんな規模でも起業にはお金が、そして覚悟が必要だからです。

 

わたしはこの本を読み終わり、『稼ぐ』ということについて再考しました。

昨今の起業ブームで『コンサルタント』が多くなり、個人起業家を煽るように『たった◯日で月商7桁!』などというキャッチフレーズが目立ちます。

このようなコンサルタントの存在も問題ですが、こういうコンサルに引っかかってしまう起業家にも問題があると感じています。そもそも何のために起業するのか?ただ稼ぎたいだけなのか?ステイタスがほしいのか?

斉藤さんはこう語っています。

事業を成長させ、競争に打ち勝ち、ナンバーワンに登りつめる。僕にはできなかった堂々たる勝ち組の生き方だ。いつの時代も、リーダーの征服欲が世の中の仕組みを変革し、時として社会をよくしてきた。神の見えざる手という、資本主義におけるエネルギーの源泉もそこにある。起業家になってから、僕がずっと描いていた夢だった。

しかし、その夢の先に、僕の幸せはあったのだろうか。

 

終始資金調達に明け暮れ、人との関わりの中で多くの失敗経験をし、その中から得たことによりお金よりも大切なものにとうとう気づくのです。

それは心の平穏、仲間や顧客の笑顔、社会貢献の実感、そして僕自身の成長だった。僕は知らないうちに、自分の感覚が麻痺していたことに気がついた。僕の幸せはもっと身近なところにあったのだ。

 

お金と人間関係のドロドロとした過酷な日々に正面から向き合い、ひとつ一つ解決されてきたからこそ悟ったこのフレーズもわたしの心に刺さりました。

誰にでも苦しい時が必ずあるだろう。苦境に陥ると、人は陰口を叩くものだ。徒党を組んで追い落としにかかる人もいる。でも、気にすることはない。その人にもその人の人生があり、家族や友人を大切にして、泣き笑いしながら精一杯生きているだけなのだ。

 

そして、先見の明がある根っからの起業家斉藤さんは、これからの経営者について、これからのビジネスの在り方についてはこのように提唱されています。

自分だけが儲かればいい。そう考える独善的な経営者は力を持った生活者から嫌われ、市場からの退場を余儀なくされるだろう。これからは社員に愛され、地域に歓迎される、そんな三方よしの企業だけが生き残れる時代になるはずだ。

 

斉藤さんの著書『ソーシャルシフト―これからの企業にとって一番大切なこと』にも書かれていることですが、これにとても共感しています。どんなに小さいビジネスでも、このことに共感できる方と一緒にビジネスしていきたいです。

 

著者の斉藤さんを囲むイベントでサインをいただき記念写真を撮りました。

 

こんなに波瀾万丈な起業人生を送り、自ら『4回死ぬチャンスがあった』と語るご本人のこの笑顔!!何か大きいものを乗り越えると、こんな神ってる(笑)笑顔になるのでしょうか。わたしもいつもこんな笑顔の起業家になりたい!!

 

最後に。

この本を読みながら、起業家だった父のことを思わずにはいられませんでした。父は今から8年前に35年間続けて来た事業を閉めました。

著者の斉藤さんのように、父も資金繰りにはとても苦労していたのでしょう。閉めた会社の諸々の整理がついた頃、『悔しい。でも、もうカネの心配しなくて済むと思うと少し気が楽になる。』と言ったことが忘れられません。(このことについてはこのブログで触れています)

35年間の間に、何回再起動(リブート)したのか、またはしないまま最後の最後に終わらせたのか。事業を終わらせる、社長を辞めるというのはどんな思いなのか。

わたしにはわかりませんが、断腸の思いだったことは想像できます。

起業はブームでも流行でもなく、生き方そのものです。子どもを育てるように覚悟を持って育むことを忘れないようにしたいと思いました。